“Social Skills Training”の略で、当協会では時代にマッチした「社会生活スキルトレーニング」の和語を用いることを提唱しています。なお、これまでは「社会的スキル訓練」、「ソーシャルスキル・トレーニング」、また精神科領域では「(社会)生活技能訓練」とも呼ばれてきました。単に、頭文字を取って「エスエスティ」と呼ばれることもあります。
SST は 1940 年代の行動療法にその原型を求めることができ、その後、認知の要素を取り込みながら発展してきました。複数の理論を背景としてさまざまな技法を含んでいるところは、認知行動療法と重なるところが大きいと考えられます。SST は効果が実証された体系的な方法で、日本でもその効果が認められ、 1994 年 4 月に精神科を標榜している保険医療機関において入院加療者を対象として「入院生活技能訓練療法」が診療報酬化されました。対人関係を中心とするソーシャルスキルのほか、服薬自己管理・症状自己管理などの疾病自己管理スキルを高める方法がスキルパッケージとして開発されています。
現在では、精神科領域だけでなく、教育領域、就労支援関連領域、矯正教育及び更生保護領域、職場のメンタルヘルス(産業領域)、一般市民など、さまざまな領域で実践されています。また、家庭や職場への訪問など、地域生活者の現場での支援も行われています。
SST は希望志向であり、精神障害をもつ人たちをはじめ、支援を必要とする方の希望に基づいた支援方法です。自己対処能力を高め(エンパワメント)、一人ひとりのリカバリーを目指して、SST が広く活用されることが期待されています。
SST普及協会からのお知らせ
Information
- 2023年03月24日
事務局からのお知らせ - 30周年記念事業第一弾・西園昌久著『SSTと精神療法』の会員割引購入情報を会員専用資料に掲載しました。
- 2023年03月06日
事務局からのお知らせ - SST普及協会代議員選挙について
- 2023年02月10日
事務局からのお知らせ - 今後のワークショップのページの今夏に開催されます『第28回SST全国経験交流ワークショップin名古屋』の情報を更新いたしました。
- 2023年01月23日
事務局からのお知らせ - 2023年度会員報告会に代えたパブリックコメントを受け付けています。
- 2022年11月04日
事務局からのお知らせ - 『SST普及協会第26回学術集会@九州・沖縄』の参加登録期間を11月30日まで延長いたしました。