SST普及協会 第27回学術集会in金沢

SST普及協会
第27回学術集会in金沢
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会長・副会長挨拶

年頭にあたりSST普及協会会員のみなさまにご挨拶を申し上げます。

会長  福島県立医科大学会津医療センター 精神医学講座  丹羽 真一
副会長 帝京平成大学大学院 臨床心理学研究科       安西 信雄
副会長 医療法人社団欣助会 吉祥寺病院          河岸 光子
副会長 神経科土田病院・ひだクリニックお台場       池淵 恵美

2024年の年頭にあたり、ご挨拶を申し上げます。2023年は戦争と新型コロナウイルス感染症の5類移行という人々の生活に影響の大きな出来事の年でしたが、2024年は能登半島地震という災害で幕が開ける年になってしまい、人々の心に一抹の不安が広がっているように思われます。

物価高とコロナ禍はいわゆる社会的弱者へのしわよせが大きく、とくに精神障害を持つ人や、もともと生きづらさをかかえていた人たちの孤立や疎外が問題となっています。こうした状況にあるからこそ、支援の力を強めることが必要になっています。

SST普及協会は、さまざまな生きづらさをかかえる人たちが、希望を見いだし、毎日の暮らしの中で周囲の協力を得ながら、自分ができることを広げ、自己効力感を高めていくための学習や支援方法を提供することを目指し、1995年2月に発足しました。その後、事業の拡大と会員増にともない、2014年1月初めから一般社団法人になりました。2025年には協会が発足して30年、一般社団法人格取得後10年となります。協会では2025年を特別な年として迎えるべく、30周年記念事業実行委員会を作って関連した一連記念事業を進めているところです。そのスローガンは「人とつながるソーシャルスキル - SSTで温かい社会を創ろう」です。そして2024年7月20-21日に盛岡市で第29回SST全国経験交流ワークショップを、12月7‐8日に帝京平成大学にてプレ・シンポジウムを、2025年7月5-6日には同じく帝京平成大学にて30周年記念行事を開催する予定としております。

こういう重要な節目の時期にあたり、私どもは会長、副会長として、SSTのさらなる発展を願い、協会会員や関係者のみなさまに改めてご理解とご協力を申し上げる次第です。

本協会は、「生きづらさや困難をかかえる人を支えること」、そのため「全国どこでも必要な人にSSTを届け、その人が生きる力を育めるよう、支援を提供できること」を基本理念として発展してまいりました。今後も引き続きこの基本理念に沿い、本協会会員や支援者の皆様のご協力を頂きながら、当事者やご家族との連携を強め、SSTの一層の発展に貢献してまいりたいと考えております。

SST普及協会のカバーする領域は広いですが、その大きなひとつの領域である精神保健医療については、病院から地域への動きが加速され、適宜周囲の協力を得ながら、地域で自立して生活する力を強めることが期待されています。また、教育や矯正の分野でも新しい動きが展開されており、その中でSSTを求めるニーズが広がっています。

さまざまな分野のニーズに対応してSSTの「普及」を図るとともに、パーソナル・リカバリーを志向し、希望志向・共同創造・気づきを支える新しいSSTの実践、すなわち「co-productive and decision sharing SST(co-SST)」の開発・普及に努めてゆきたいと考えます。

2025年へ向けて、協会として次の5つの事業を計画しています。

1)協会の学術レベルを向上させる事業(協会「学術誌」であるオンラインジャーナル発刊構想の検討など)

2)アジアや欧米のSST発展を知り、学び、交流する事業

3)若い人がSSTを知り、入会してくれる事業

4)会員のメリットを増やし、会員の満足度を高める事業

5)オンラインでのSST実践やSST研修の方法を開発・普及させ、対面での実施が困難な中でも必要な人にSSTを届けられるようにする。

こうした方向にSSTがさらに発展していくためには、SST普及協会の11の委員会の委員、全国11支部の役員、100人を超える認定講師の奮闘はもちろん、協会会員の皆様の積極的なご協力が必要です。みなさまのご意見やご提案をいただきながら、一般社団法人としての責任と社会のニーズに応えられるよう協会の発展を図りたいと考えていますので、ひきつづきご支援・ご協力をお願いする次第です。

2024(令和6)年1月吉日